部屋数が足りない場合や子供が幼いうちなど、兄弟姉妹2人で一緒の子供部屋を使うことって結構少なくないと思います。2人で同じ部屋を使う場合には、レイアウトなどに少し工夫が必要です。2人で一緒の子供部屋を使う場合でも、快適に過ごせるようにしてあげたいですよね。今回は子供部屋を兄弟姉妹2人で使う場合のおすすめのレイアウトや収納方法、そして「部屋を完璧に2つに分けることはできないけど、お互いのプライベートスペースを確保したい」というときにできる、子供部屋の仕切り方などについて解説していきます。
●2人で子供部屋を使う場合のレイアウトや注意点
子供2人で一緒の子供部屋を使用する場合には、レイアウトを工夫する必要があります。子供部屋のレイアウトは子供の年齢や性別などによって異なってくるので、子供たちが過ごしやすいように工夫をしてあげてください。
○幼少期の子供部屋はプレイスペースを広く取る
幼少期は「子供部屋はあるけど寝るときには両親と一緒の部屋」のようなケースも少なくなく、子供部屋で過ごす時間がそこまで多くないと思います。ベッドをまだ置く必要がないケースもありますし、学習机などもまだ不要な頃ですよね。そんな幼少期の子供部屋は、余計なものを置かずにプレイスペースを広くとってあげることをおすすめします。家具などが少なければ、おもちゃを広げて遊んだり、部屋の中でも身体を動かして遊んだりすることができますよね。また大きな家具が少なければ模様替えもしやすいですし、片付けなども比較的簡単に行うことができますよ。またプレイスペースを広く取っておくと、子供の友達が来たときにゆったり遊べるというメリットもあります。
小学校に上がる前の子供2人で同じ子供部屋を使う場合には、お互いの物が混ざらないように収納する工夫が必要です。低年齢の子供であっても、「自分のものと相手のもの」は結構認識するものです。そのため、洋服やおもちゃなど「その子専用」のものは、やはり別々に分けて収納した方が良いと思います。その方が管理しやすいというメリットもありますよ。例えばそれぞれの子供に大きめのボックスを用意して、その中にそれぞれのおもちゃを分けて入れるというのはどうでしょうか。ボックスに各自の名前を書いておくと、よりわかりやすいです。また「色」で分けるのも良いと思います。「1人目の子供の荷物を入れる収納場所には赤いシールを貼っておき、2人目の子供の荷物を入れる場所には黄色いシールを貼っておく」といったような感じです。子供が小さいうちは特に、収納においては「わかりやすさ」が重要になりますので、小さい子供でも理解しやすい方法を導入してみてください。
○小学生の子供部屋はお互いのスペースをできるだけ分ける
小学生に上がるとそれぞれの物も増えてきますし、またプライベートな空間が必要になるものです。2人で同じ子供部屋を使っている以上完璧なプライベートスペースを作るのはなかなか難しいところですが、学習机を背中合わせになるように配置して勉強や読書などをしているときに1人で集中できるように配慮したり、二段ベッドを部屋の中心に置いて部屋を簡易的に2つに分けたりと、できる工夫は色々とあります。また部屋が狭めの場合には、下のスペースがデスクになっているハイタイプのロフトベッドを置くのもおすすめ。ベッドを2つ置くスペースが確保できれば、子供のベッドとデスクを置くことができるからです。「子供部屋が狭くてベッドと学習机の両方を置くことができない」というケースには、ぜひロフトベッドを検討してみてください。子供部屋の収納が少ない場合には、ロフトベッドの下部分がデスクではなく収納になっているものもおすすめですよ。
小学生の子供2人の収納についてですが、小学生になると子供のおもちゃや趣味のアイテムにプラスして学校の物がかなり多くなるので、収納スペースにも工夫が必要になってきます。子供部屋にクローゼットや押し入れなどの収納があまりないのであれば、収納付きのロフトベッドを使うか、収納家具を買う必要があると思います。収納家具を買う場合には、部屋を仕切ることができる背の高いタイプのものを選ぶと、間仕切りとしても使うことができて一石二鳥です。将来的に子供部屋を2部屋に区切ろうと思っている場合にも良いと思います。
○中学生以上の子供部屋は簡易的にでも2スペースに分けるのがおすすめ
思春期になると自分だけのスペースがどうしても必要になってきます。とはいえ家が狭い場合など、どうしても1人ずつ子供部屋を与えることができないケースもあり、それは仕方がないことです。中学生以上の子供2人で同じ子供部屋を使用する場合には、部屋を2つのスペースに仕切るのが良いでしょう。部屋の仕切り方は色々あります。
・カーテンやロールスクリーンで仕切る:手軽で部屋の行き来がしやすい
カーテンやアコーディオンカーテン、ロールスクリーンなどのカーテン系アイテムで仕切る方法は、手軽で取り入れやすく、不要になったら撤去もしやすいというメリットがあります。手軽な感じで子供部屋を2スペースに区切りたい方におすすめの方法と言えます。またお互いのスペースに簡単に行き来することができるため、子供部屋のドアが一か所にしかない場合などにも向いている方法です。
ただカーテンなどで区切る方法は布で仕切っているだけなので、音などは筒抜けです。また「行き来しやすい」というのはメリットにもデメリットにもなり得ます。そのため2人の子供のプライバシーにしっかり配慮したいのであれば、壁や扉を付けてきちんと2部屋に区切る必要が出てくるでしょう。
・突っ張りラックなど背が高い家具を使って仕切る:壁のような役割を担ってくれる
突っ張りラックや背が高い本棚やクローゼットなどの家具を使って仕切る方法もあります。大きな家具は壁のような役割を担ってくれる上に、壁とは違い収納として使用できるというメリットもあります。元々子供部屋に大きな家具を置いているなら、置く位置を部屋の真ん中に移動させて仕切りとして使うのもおすすめです。もちろん部屋のサイズ感に合わせて、新たに仕切り用の家具を購入するのも良いでしょう。
大きな家具はカーテンで仕切る方法よりはまだ、各自のプライバシーに配慮しやすいです。ですが大きな家具は重量があるので、簡単に動かすことが難しいというデメリットもあります。また子供部屋がそもそも狭い場合、大きな家具を置くとより一層狭くなってしまうので、狭い子供部屋を仕切る方法としてはあまり向かないかと思います。
・ロフトベッドや二段ベッドで仕切る:仕切るためだけのアイテムを買う必要がない
仕切るための家具を買うのが難しい場合や子供部屋が狭くて追加の家具を置くスペースがない場合におすすめの仕切り方が、ロフトベッドや二段ベッドなど背が高いタイプのベッドで空間を区切る方法です。部屋の真ん中にロフトベッドや二段ベッドを置いて、その両側を各自のスペースにするような感じになります。簡易的な区切り方なのでしっかりプライベートな空間を作りたい場合にはあまり向きませんが、子供部屋のスペースが限られている場合にはかなり有効だと思います。
・パーテーションを使って仕切る:置くだけなので簡単に仕切ることができる
より簡易的に部屋を仕切る方法としては、パーテーションを置くというものもあります。よくオフィスなどでスペースを区切るために使用されていますよね。音などはほぼ遮断されませんが目隠しにはなるので、2人の子供の机の間にパーテーションを置いて各自が集中できるように工夫したり、着替えるときに相手から見えないようにするために設置したりと、色々な使い道はあります。
またパーテーションは比較的軽量で、簡単に設置できるというメリットもあります。移動もしやすいので、子供部屋の模様替えも楽ですよ。子供が小さいうちに簡易的にスペースを区切るために使っても良いと思います。
・壁や引き戸をつけて区切る:しっかりと2部屋に分けられるが賃貸だと難しい
部屋を区切ってしっかり2部屋にするなら、壁や引き戸などをつけるのが確実です。ただし持ち家ならリフォームもできますが、賃貸だとかなり厳しいと思います。また他の方法よりもお金がかかりますので「金銭的に問題がなく、なおかつ持ち家」である場合におすすめの方法と言えます。
大変な方法ですが、子供たちにとっては自分だけの部屋を得ることができるので、最も理想的な方法でもあると思います。特に子供の性別が異なる場合や、年齢差がかなりあって生活リズムが異なる場合には、この方法がやはり有効かと思います。
○2人の子供の性別が違う場合はどうする?
子供部屋を2人で使う場合、子供の性別が異なると(姉弟や兄妹など)同性の場合よりも配慮が必要になってきます。小さいうちは一緒の空間でも問題ないと思いますが、小学生の高学年くらいになったら何らかの方法で空間を2つに区切った方が良いでしょう。思春期になると、兄弟姉妹であってもさすがに同じ部屋で過ごすというのは、お互いに気になることも出てくるはずだからです。それぞれの友達が遊びに来たときなどにも、少々気になりますよね。
2人の子供の性別が異なる場合には、できればカーテンやパーテーションなどの簡易的な区切り方ではなく、大きな家具でしっかりと仕切ったり壁を作ってあげたりするのが理想です。
○子供部屋は防犯対策もしっかりと
子供部屋は防犯対策をしっかり行うことも大切です。「ベランダがない部屋を子供部屋にする」「外から見た時に子供部屋だということが分かりにくいようにする」などの配慮をまず行いましょう。ベランダがない部屋を子供部屋にした方が良いのは、ベランダは不審者の侵入経路になり得るからです。ベランダの無い部屋や窓が小さめの部屋、親の寝室のすぐ隣など、できるだけ心配の要素が少ない部屋を子供部屋にしましょう。また外から見た時にすぐ「あの部屋は子供部屋だ」「女の子が暮らしている部屋だ」と気づかれるのも、狙われやすくなる可能性があるため問題です。カーテンの色を青や緑など性別問わない色にしたり、子供っぽすぎない柄のカーテンをかけたりするだけでも、対策できますよ。また「大人がいないときには窓を開けっぱなしにしない」「寝るときには戸締りをしっかりする」など、普段から子供に防犯意識をつけさせておくことも重要ですよ。
●子供部屋を2人で使う場合の収納方法
子供部屋を2人で使う場合には、収納の問題も出てくると思います。クローゼットなどの収納スペースも、2人でシェアすることになるからです。上手な収納方法としては、先ほども触れましたが「それぞれの物を収納するスペースをしっかりと分ける」というものが挙げられます。どこにでも収納して良いとなると散らかる原因になりますし、2人の持ち物が混ざってしまってごちゃごちゃしてしまいます。「相手の収納場所に自分の物をしまわない」「自分のテリトリーから外には自分の物を置かないようにする」など、何か約束事を事前に決めておくと良いと思いますよ。
また成長してくると収納スペースが足りなくなってくると思うので、定期的に持ち物を見直して不要になったものを処分するようにしたり、収納付き家具などを活用したりすると良いでしょう。子供の物は成長とともにどんどん増えていきますが、同時に成長することによって不要になるもの(前に使っていた教科書やサイズアウトした服、遊ばなくなったおもちゃなど)も結構たくさんあると思います。そうしたものを全てとっておくと収納スペースがいくらあっても足りないと思いますので、子供の成長の記録だからといって何でも保管しておくのはやめて、厳選することをおすすめします。また、子供の物を整理したり処分したりするときは大人だけでやらずに、必ず子供と一緒に(成長したら子供主体で)行うようにしてくださいね。
●最後に
子供2人で同じ子供部屋を使う場合には、広さやプライバシーの問題などが生じるので、結構難しいところがありますよね。ですが色々な工夫をすることで、子供が過ごしやすい部屋にすることは十分に可能です。今回ご紹介した方法を参考にして、子供たちが快適に過ごすことができる、素敵な子供部屋を作ってあげてください。